金曜日の朝、グループホームにいる父から電話がはいる。
あわてた様子で。
脳の手術の後遺症で失語症を患っているので、きちんとした文にはならないけれど。
体がたいへん。
しぬかもしれない。
きてほしい。
そうか、そうか。
最近会いに行ってなかったもん。
いく、いく。
あしたか、あさって、いくよ。
そう言うと、急に落ち着く。
そう?
来てくれる?
そうして、日曜に顔を見せに行くと、
体の不調を訴えるのは、いつもと変わらないけれど、
たずねると、眠れるし、食べれている。
顔色も、よし。
爪も伸びてないし、髭もそっていて。
うん。
きれいなじいさんだ。
顔を見せると、安心するらしく、
案ずるのは、子供(わたしと妹)と孫のことばかり。
ありがたいなぁ。
親って悲しいなぁ。
「具合悪い」の電話は、いつでも、「そろそろ会いに来てね」という意味。
たびたび、行ってあげなくては。
毎回、そう思って帰るんだけれども。
アタシの世話とか、いろいろ忙しいのヨ。
今日は通院日だったので、(付き添いは妹担当)
散歩のあいまに、病院へ送迎。
結局、ホームへ着くころには、ワタシと妹に会えて、
満足そうにバイバイ。
おとうさん、来週は忙しいので、行けないかも。
体調よくしててね。